〈ホームオフィス〉とは、自宅をオフィスとして使うこと。SOHO(Small Office, Home Office)と同じ意味です。在宅勤務やフリーランスと働き方が多様化した日本でもホームオフィスを設ける人が増えているそうです。
とはいえ、インターネットで調べると海外の実例ばかり。スペースの限られた日本の住宅で、SOHOスペースはどのように確保するべきでしょうか?
クラフトの手掛けたリノベーションの中から、ホームオフィスにぴったりの実例をピックアップしてみました。
ホームオフィスは間取りが肝心?!
ホームオフィスを設けるときに注意したいのが、プライベート空間との距離です。
「1人になりたい」「クライアントが来る」という方は、個室を設けましょう。逆に「多少うるさくても集中できる」「家族と一緒に過ごしたい」という方は、リビングとひと続きでもよいでしょう。ただし、それでもある程度はゾーニングした方がよいと思います。
ホームオフィスのおすすめリノベーション実例5選
planA_好きな色をアクセントに。華やかなホームオフィス
玄関前にホームオフィスを設置しました。お好きな色のアクセントクロスを貼り、ぐっと華やかなイメージに。独立した空間なら、こうして自分だけの好みにこだわるのもよいかもしれません。ここに来るたびにテンションが上がり、楽しい気分で仕事ができそうです。
収納は上質なブラックチェリーを使って造作。上下には半透明のタペガラスを入れ、隣のラウンジスペースで待つクライアントの気配がわかるようになっています。デスクは使いやすい高さ・サイズで、オリジナルで造作しました。
planB_LDKとひと続きで開放的。眺めのよいホームオフィス
マンションのようにスペースが限られている場合、LDKとSOHOを壁で間仕切りせずに、ひと続きにするプランがおすすめです。
角部屋のこちらの魅力は、パノラミックに広がる窓からの眺めです。そこでワンルームのような空間を設け、どこにいても空や緑の眺めをたのしめるようにしています。
SOHOスペースは、壁ではなく、ブックシェルフを使ってLDKとゾーニング。天井もあえて低めに設定し、同じ空間ながらも意識が切り替わるようにしています。ちょっとした工夫で過ごしやすさが大きく変わります。
planC_収納兼SOHO。スペース有効活用のホームオフィス
モルタル仕上げの玄関。ひと続きの収納は、一部をSOHOとして活用しました。
スチールのオープン棚に、キャリーケースや本などあれこれ置いて。なんとなく形になっているのは、モルタルの床やコンクリート躯体の天井といった、ラフなインテリアでまとめているからです。さりげない感じがクールなホームオフィス。
玄関から靴のままアプローチできるため、クライアントも気軽に訪れることができそうです。
planD_深いブルーの壁に囲まれ、集中できるホームオフィス
畳スペースとSOHOをご希望だったご夫婦。そこで小上がりの畳スペースを設け、その奥をSOHOとしました。深いブルーの壁とお気に入りの本に囲まれて、こもったような雰囲気に。リビングとひと続きながらも、しっかりと集中できる環境です。
デスクカウンターは、ご夫婦2人で使えるサイズ。PCで調べ物をしながら家族旅行の計画などするのにも便利です。
仕事に疲れたら、隣の小上がりでゴロンとしたり、お子さまと遊んだり、ストレッチをしたり…。
家族とのつながりを感じながら過ごせる、絶妙な距離感のホームオフィスです。
planE_緑と自然光に包まれて。さわやかなホームオフィス
作家やシナリオライター、デザイナー。繊細さが求められるご職業なら、こうしたホームオフィスはいかがでしょうか。
青々とした中庭の竹林。その景色を独占していた和室は、リノベーションでLDKに取り込みました。リビングやダイニングからもみずみずしい景色が視界に入ります。窓際にはゆったりとしたL字のカウンターを造作しました。一段高い床により、リビング・ダイニングとオフィススペースをゆるやかにゾーニングしています。
風にゆらぐ竹の葉を眺めていると、素敵なアイデアが浮かんできそうですね。読書にもおすすめな居心地のよいスペースです。
まとめ
ホームオフィスについてご紹介しました。
ひとくちにホームオフィスと言っても、スタイルはさまざまです。完全に独立させて集中できるように、リビングとひと続きで家族のぬくもりを感じるように、収納を兼ねてスペースを有効活用…。
ご職業や働き方、家族構成などからベストな形を探してみてはいかがでしょうか。ホームオフィスをつくるなら、間取りとデザインをゼロから計画できるフルリノベーションがおすすめです。