リビングは住まいの中で一番過ごす時間が長い場所。せっかくリフォームするのに「フローリングの張り替え」「クロスの交換」だけではもったいないと思います。
リビングのリフォームは、暮らしを大きく変えてくれます。家族やゲストが集まるリビングだからこそ、大胆にイメージチェンジしてみませんか。そのためには、まずはお悩みを明確にしましょう。今回は
「リビングが狭い」
「リビングが暗い」
「リビングが散らかりやすい」
「リビングに開放感がない」
「リビングでゴロゴロできない」
と、よく聞くリビングのお悩みに注目。リフォームで解消した事例をご紹介します。
〈リビングの悩み1〉狭くてくつろげない
ーリフォームでリビングを広げる
リビングで最も多いのが「リビングが狭い」というご不満です。とくにマンションに多く見られる縦長のリビングは、窮屈なうえ、家具の配置も制限されてしまうというデメリットが。
「ほとんどの時間をリビングで過ごす」という方におすすめしたいのが、こちらのプランです。使わない洋室を取り込んでリビングを拡大。キッチンはオープンにし、さらにリビングに開放感を与えています。リビングの窓に広がるパノラミッな景色は、どこにいても視界の中に。キッチンでは、気持ちのよい青空を眺めながら料理ができそうです。
一方、家族の個室は最低限の広さにに。家族とのコミュニケーションを重視し、「寝室は寝るだけ」と割り切って、リビングを広くリフォームするケースが増えています。
(まとめ)
・使わない部屋を取り込んでスペースを拡大
・キッチンをオープンにして開放感を
・寝室は最低限の広さに
〈リビングの悩み2〉暗くて居心地が悪い
その次に多いのが、「リビングが暗い」というお悩み。しっかりと採光できていない住まいは、昼も暗くて照明が必要なほど。
こうしたリビングを明るくするには、いくつかの方法があります。ただし一戸建てとマンションのリフォームでは”できること”が違います。一戸建てとマンション、それぞれの『リビングリフォームでできること』をご紹介します。
ーマンションリフォームで二面の窓から採光
マンションは共用部分のリフォームが禁止されています。窓は共用部分。リフォームで大きくすることはできません。
そんなときにおすすめしたいのが、光の共有。
隣の部屋をリビングに取り込むことで、これまで個室が独占していた窓を含めて2面からの採光ができるようになります。また隣室とリビングの間を半透明ガラスにしたり、間仕切り壁でゆるやかに仕切ったり。マンションでは、”既存の窓をいかに有効に使うか”が重要です。さらに壁と天井を白でまとめると、光が拡散してより明るく感じられます。
(まとめ)
・隣室の光を共有する
ー戸建てリフォームでリビングの窓を大きくする
管理規約がなく、プランの自由度が高い一戸建て。法律さえ守れば自由にリフォームできます。リビングを明るくするための方法はいくつかあります。
□窓を大きくする
単純に窓の大きくすると、有効採光面積が増え、明るさがアップします。また通常の窓の3倍も採光できるトップライト(天窓)やハイサイドライト(高窓)を設けるのも効果的です。
□2階にリビングを移動
思い切って2階にリビングを移動するのもよいでしょう。陽当たりがよくなるうえ、リビングからの眺めもアップ。窓から空や緑が見えるだけで、リビングの印象ががらりと変わります。
□ライトコート(中庭)をつくる
「隣家が接近して2階も暗い」という場合は、ライトコート(中庭)を設ける方法があります。リビングや個室の窓も増えるため、全ての部屋を明るくできます。
(まとめ)
・窓を大きくする、トップライトやハイサイドライトをつくる
・2階にリビングを移動する
・ライトコート(中庭)をつくる
〈リビングの悩み3〉モノが散らかりやすい
ーリフォームでリビングの収納量をアップする
気がついたらコーヒーテーブルの上には雑誌やハサミ、子どもの宿題…。片付けても散らかるのは、収納不足が原因です。
リビングに収納があると、とても便利です。お客さまが来た時にテーブルやソファのモノをさっと押し込んだり、よく読む雑誌や本をしまっておいたり。ただし、リビングはくつろぐ空間ですから、収納はできるだけ目立たないようにしたいところです。フラットな壁面収納で存在感を抑えたり、TVボードと一体の収納でインテリア性を持たせるなどして工夫をしましょう。
ちなみに写真は、リビングに大きな本棚を造作した事例です。和モダンなインテリアに合わせ、建具は縦格子の引き戸に。凛とした雰囲気で、窓の障子と調和しています。
(まとめ)
・フラットな収納扉で目立たないように
・デザイン性のある収納扉でインテリアのアクセントに
〈リビングの悩み4〉天井が低くて窮屈
ーリビングに吹き抜け、天井高アップ
ホテルのロビーはとても開放的で、吹き抜けの効果が著しくあらわれています。住まいも同様に、吹き抜けによって開放感がもたらされます。
こちらは2階の一部屋をなくし、リビングに吹き抜けを設けた事例です。リビング上下の窓は中庭と空に面しており、すばらしい景色をたのしませてくれます。圧倒的に開放的で居心地のよいリビングです。
また天井高を上げるのも効果的です。マンションでも二重天井や最上階であれば天井高を上げることができます。それぞれ物件の状況によって選択肢が変わってくるため、リフォーム会社に相談しましょう。
(まとめ)
・吹き抜けをつくる
・天井高をアップ
〈リビングの悩み5〉フローリングでゴロゴロできない
ーリビングにスタイリッシュな小上がりを
「和室もほしいけど、インテリアに合わないから」ということで、畳スペースを諦める方がいます。そんなときにおすすめなのが小上がりです。
こちらの小上がりは、細長の黒い畳を煉瓦のように敷きました。さらに框はグレーのモルタルで仕上げ、蹴込みには黒皮鉄を使用。和風だと浮いてしまいそうなモダンなリビングには、こうしたスタイリッシュな小上がりがフィットします。
ゴロゴロしたり、洗濯物を畳んだり、お子さまが遊んだりお昼寝したり。小さなお子さまがいる場合は、「やっぱり畳があってよかった」と思うはずです。こうした小上がりなら、インテリアとしても、フレキシブルな空間としても活躍します。
(まとめ)
・スタイリッシュな小上がりを設ける
まとめ
リビングのリフォームでできることをご紹介しました。
リフォームのプランは、「何に困っているか」「どんな空間で暮らしたいか」から生まれます。それを叶える方法は1つではありません。そのため最初から「リビングの窓を大きくする」と決めつけるよりも、リフォーム会社には「リビングが暗くて困っている」と伝えた方が、いくつかの選択肢を提案してもらいやすいでしょう。
リビングをリフォームするときは、まずはリフォーム会社と一緒に「悩み」と「理想」をはっきりさせましょう。
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〈縦長のリビングを広く見せる、4つのレイアウト〉
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