縦長リビングはレイアウト次第で、広く開放的にできることをご存知ですか?
今回は、さまざまなリノベーション実例のなかで、縦長のリビングのレイアウトに注目してみました。家具のセレクトや配置場所に注意して伸びやかに見せる。空間を上手にゾーニング。子ども部屋や書斎を設けてスペースを有効活用。
縦長のリビングにお悩みのみなさま、ぜひレイアウトの参考にしてみてください!
白を効果的にとり入れて、視覚的な広がりを
縦長リビングのお悩みを解決してくるのが
白です。
こちらのリビングは、その”白”の効果を最大限に発揮しました。床・壁・天井は全て白。しかしすべて白でまとめると、ぼんやりした印象になってしまうため、バランスよく黒いソファやテーブルをレイアウトし、空間をほどよく引き締めました。
さらに、縦長のリビングをより広く、より開放的に感じさせているのはガラスの壁です。LDKと階段室の間仕切り壁を、FIXガラスに替えて、階段室とリビングに一体感をつくりました。伸びやかさと開放感をもたらすだけでなく、階段をつたい降りるトップライトの光が、リビングに明るさを生み出しています。
床の素材を張り分けてゾーニング
縦長リビングは、床材の使い方によって縦長の印象をやわらげることができます。
ダイニング・キッチンには白く光沢のある大判タイルを張って伸びやかに。
一方でリビングにはアッシュの無垢フローリングを張って裸足でくつろげるようにしました。
LDKには間仕切り壁がなく、伸びやかな印象です。床材でゾーニングしたことで、それぞれが独立しているような印象となっています。
リビングとダイニング・キッチンをこのように分けることで、縦長の印象が低減されます。とくにリビングは”横”を意識しながら設備や家具をレイアウトしたこともポイントです。
カウンター収納で奥行きを強調し、縦長をメリットに
どこからどう見ても縦長のリビングです。「それなら縦長を活かしては?」 という発想で生まれたリノベーションプラン。
家具や設備などが視線を遮ぎらないように空間を構成。リビング・ダイニングの壁面には、8mのカウンター収納を造作。さらに、下部に間接照明を入れたことで、縦から見たときに視線が奥へと導かれるようになっています。実際よりも奥行きを感じさせることで、ゆとりのある印象が生まれています。
このカウンター収納が、縦長リビングのレイアウトのポイントです。奥行きを強調するカウンターですが、リビングに座ると、今度はカウンターが水平ライン、つまり横の広がりを強調します。過ごす場所によって縦・横異なる広がりを感じることができる。視覚的効果を巧みに使ったレイアウトです。
縦長リビングだからできた? リビングに子供部屋を
「もう1つ部屋が欲しいけど、もうスペースがない。引っ越すしかないかな」という方、それにはおよびません。そんなときに、縦長リビングがかえってメリットになることも。
その例が、こちらのリノベーションプランです。LDKの窓際に、子どもスペースをレイアウト。バルコニーからそそぐ光を遮らないように、ランダムにくり抜いた木のパネルでゆるやかに間仕切り。
パネルの向こうには、ロフトベッド・ベンチ・収納・クロゼットをコンパクトにまとめています。「スペースはあまりないけど縦長のリビングならある」、という方におすすめのレイアウトです。
まとめ
縦長のリビングのレイアウトをいくつかご紹介しましたが、いかがでしたか?縦長をデメリットと捉えるのではなく、あえてメリットとし、縦長の形状を活かしたレイアウトすることで、伸びやかで開放的なリビングに生まれ変わるはずです。
・色のレイアウトを工夫する
・壁をガラスに替える
・縦長のLDKの場合、床材を張り分ける
・縦長のラインを強調
・間口(正面の幅)のワイドなラインを強調
・縦長のリビングの一部を書斎や子どもスペースにする
など、さまざまな工夫の方法があります。縦長のリビングも、床材の張り分けや家具、設備のレイアウトによって印象ががらりと変わります。
縦・横ラインを意識しながら家具をレイアウトし、すっきりとまとめることができればベスト。ちょっと自信がない方は、リノベーションのデザイナーやインテリアコーディネーターに相談するのもよいでしょう。さまざまなアイデアで、縦長のリビングを素敵にレイアウトしてくれるはずです。
(こちらは2015年10月21日公開の記事を新たに加筆修正しています)
縦長リビングを広く見せているリノベーション事例を、たくさん公開しています。ぜひ参考にしてください。