旅をするとき何を目的にしますか? 目的地や時間にとらわれず、ロードムービー的なサプライズを求めるなら、キャンピングカーの旅がおすすめです。
キャンピングカーのメリットは、宿泊のことを考えずにすむこと。自然と一体になれること。思うがままに車を走らせ、気に入った場所で一泊。ドアを開ければ降ってきそうな星空や、深い森が広がっています。日常では触れることのない世界。家族やペットとの、忘れられない思い出に。
今回はビルダーの〈Toy-Factory(トイファクトリー)〉に、キャンピングカーの選び方・たのしみ方を聞いてみました。
※ビルダー…キャンピングカーを製造しているメーカー
キャンピングカーを選ぶ前に、目的を決めよう
「キャンピングカーには興味があるけど、どう選んでいいかわからない」。その場合は、まず目的を決めるのがおすすめです。”誰と何をしたいか”をイメージすることから、キャンピングカー選びをはじめましょう。
〈目的1〉思いのままに趣味をたのしみたい
まずは、アウトドアが趣味の方。キャンピングカーなら、釣りやカヌー、登山、キャンプ用品もたっぷり積み込める…というのは言うまでもありません。でももっと大きなメリットは、急な予定変更ができること。
たとえば山梨に釣りに行ったけど、小雨が降ってきた。「それなら車を走らせて長野方面に行ってみよう!」なんて、フレキシブルに予定を組み立てられます。
〈目的2〉自然と真っ正面から向きあいたい
キャンピングカーでの宿泊としてメジャーなのが、オートキャンプ場。高原や林の中、湖畔や川の近くにあります。ダッチオーブンでシチューをつくったり、近くの川で釣れた魚でBBQをするなど、自然の中にかこまれて食べる料理はとびきりの味。
そして夜もたのしみの1つ。無数にきらめく星空の下、子どもに星座を教え、夫婦で真夜中まで語り合う。お金では買うことのできない、かけがえのないひとときです。
〈目的3〉子どもと思い出をつくりたい
「子どもたちに自然の中で遊ばせてあげたい !」という理由から、キャンピングカーの購入を考える方は少なくありません。樹々に囲まれてみんなでソフトボールをしたり、みんなで火をおこしたり。こうした思い出は、きっとお子さまが大きくなっても、あたたかい記憶としてよみがえるはずです。
そして夜は、キャンピングカーのコンパクトな空間で肩を寄せあって休息する。キャンピングカーは、家族のつながりを強めてくれます。
〈目的3〉ペットと一緒に旅をしたい
愛犬と一緒にいつでもどこでも。思い立ったときに旅に出られることも、キャンピングカーの大きなメリットです。ペットと泊まることができる宿は限られていて、目的地が制限されてしまいます。そんなお悩みを抱えている方はキャンピングカーがあると、行動範囲がぐっと広がります。
毎週末キャンピングカーででかけるご家庭のワンちゃんは、週末になるとテンションが上がってくるとか。やっぱり犬も人も同じで、自然の中では開放的になるようです。
キャブコンとバンコンの違いって?
「キャプコンとバンコンどちらにしたらいいの?」という声をよく聞きます。わかりやすくまとめると、
〈キャブコン〉
トラックのようなキャブオーバーをコンバージョンしたタイプ。いかにもキャンピングカーらしい、大きく重厚な車体。
メリット
ー立って歩けるほど広く、開放的
ートイレやシャワー等設備が充実
デメリット
ー大きいため駐車場が制限される
ー普段使いができない
ースピードが出ない、坂が苦手
ー乗り心地がイマイチ(トラックのような振動)
〈バンコン〉
ワンボックスのようなバンをコンバージョンしたタイプ。一見、キャンピングカーとはわかりにくく、日常使いもできることから人気。
メリット
ー高速ドライブがたのしめる
ー乗り心地は乗用車レベル
ー普段使いができる
デメリット
ーコンパクトゆえにトイレ・シャワーが狭い
ー設備が最低限
ー外観がキャンピングカーらしくない
家族の人数や旅の目的によって、フィットするタイプは異なります。しかしトイファクトリーによると「走りやすさ・乗り心地のよさ・観光地での取り回しの良さ、メーカーが保証する乗員の安全性能を優先するなら、バンコンがおすすめ」だそうです。
目的別!トイファクトリーのおすすめキャンピングカー
内装や断熱にこだわり、キャンピングカーに家のような快適性をもたらしたことでl注目を浴びているトイファクトリー。同社で人気の3つのキャンピングカーをご紹介します。
〈BADEN〉ファミリーでにぎやかな旅
子供を含む最大5名のベッドスペースと、多くの荷物を積めるラゲッジスペース。様々なユーザー・使い方に対応できるレイアウトとなっていて、トイファクトリーの中でもベストセラーの人気モデルです。
素材にこだわった座り心地のよいシートや、ダンパーでスムーズに開閉できるキャビネット、デッドスペースを活かした収納など、快適に過ごすためのきめ細かな配慮がなされていることにもご注目。
乗車定員:7名
就寝定員:5名
価格:535万円~(税抜)
ベース車:トヨタハイエース
〈alcoba〉夫婦+ペットで静かな大人の旅
就寝人数は2名と〈BADEN〉よりも少ない分、リビング・2段ベッド・トイレなど、それぞれにゆったり使える広さを確保。快適な二人旅に特化した人気モデルです。
40Lの大型冷蔵庫やステンレスシンク、キッチンサイドにはレンジもビルドインできるタワー収納。たくさんのキッチン用品をしまうことができます。また二段ベッドでほどよい個別感があり、「ひとりでゆっくり休みたい」という方にもおすすめ。内装はシックで落ち着いた雰囲気が漂っています。
夫婦で上質なキャンピングカーの旅をたのしみたい方におすすめです。
乗車定員:4名
就寝定員:2名
価格:545万円~(税抜)
ベース車:トヨタハイエース
〈Sevenseas〉ハイグレードな車で巡る、ワンランク上の旅
トイファクトリーの最上級フラッグシップモデルがこちらの〈Sevenseas(セブンシーズ)〉。外洋クルーザのキャビンのようにラグジュアリーな空間、ホテルにも劣らない心地よさです。
高効率ソーラーパネル・大容量サブバッテリー・インバーターエアコン・ヒーター・床暖房・温水ボイラーシャワー・水洗トイレ、そして洗練された家具。長旅でも快適に過ごせるダブルサイズのマットレスも完備。
もちろん簡単に手が出る価格帯ではないものの、「いつかはセブンシーズに乗りたい」とキャンピングカー愛好者が憧れる、まさにキャンピングカー界のロールスロイス。
乗車定員:6名
就寝定員:5名
価格:1800万円~(税抜)
ベース車:トヨタコースター(トイファクトリー特別仕様)
我が家もキャンピングカーのようにリノベーション?
キャンピングカーで過ごしていると、自然をダイレクトに感じますね。車内にいても森や川の気配が伝わってくるからです。
内と外をシームレスにつなぐキャンピングカー。アウトドアリビングも、”内と外をつなげる”という意味ではキャンピングカーと同じ部分も。アウトドア好きの方なら、リノベーションでアウトドアリビングをつくってみてはいかがでしょう。
ハンモックやソファを置いて、家と外の境界線をなくす。空や緑を感じながら、ちょっと旅に出たような特別な気分が広がるはずです。
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まとめ
キャンピングカーのおすすめや選び方をご紹介しました。
アウトドアの人気にともない、キャンピングカーの購入やアウトドアリビングの新設を考える方も増えてきました。どちらも「誰と」「どのように過ごすか」という目的をはっきりさせることがまずは大切。
それさえ決まれば、あとは予算と仕様をどうするか。選び方はとてもシンプルです。
これからの季節、キャンピングカーでのたのしみ方がどんどん広がってきます。キャンピングカーでの旅はきっと、みなさんの心にたくさんの思い出を残してくれるのではないでしょうか。
続編の〈トイファクトリーの代表・藤井さんに聞く、キャンピングカーのほんとの魅力〉の記事もご覧ください。
内装と断熱にこだわって、快適なキャンピングカーを生み出してきたビルダー。まるで家で過ごすようにくつろげる空間です。最高の旅にぴったりの理想的な一台が見つかるはず。