フローリングの色あせや傷が気になる…
歩くとミシミシ音がなる…
冬の底冷えや床の段差が気になる…
こんなことを感じるようになったら、そろそろフローリングのリフォーム時期かもしれません。この記事ではフローリング材の種類、リフォームの施工法や費用目安を解説します。
フローリングリフォームの施工法
フローリングリフォームの施工法には、「上張り」と「張替え」があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
上張り
上張りとは、既存のフローリング床の上に、新しいフローリング材を重ねて張っていく方法です。上張り専用に作られた薄いフローリング材を使用します。
●フローリング上張りのメリット
既存の床をそのまま使用するため、解体や下地の調整を行わずに施工できます。そのぶん工期が短く、施工費用を抑えることが可能です。
●フローリング上張りのデメリット
上張り工法では、歩くと床がミシミシときしむ「床鳴り」を解消することはできません。床の下地に痛みや腐食がある場合は、張り替える必要があります。わずかではありますが、重ね張りによって床が高くなるため、ドアが開かなくなってしまうケースもあります。その場合はドアを外し、カットすることで対処可能です。
張替え
既存の床材を撤去して下地を調整し、新しいフローリング材を張っていく方法です。
●フローリング張替えのメリット
床の下地から一新するため、腐食を抜本的に修繕したり、床鳴りを解消したりすることができます。また、下地の高さを調整することで隣の部屋や廊下との段差を解消し、バリアフリー化することが可能です。
●フローリング張替えのデメリット
上張り工法に比べて工事が大掛かりになるため、工期は長め・施工費用は高めになります。既存の床材の廃棄費用も必要です。
フローリング材の種類
フローリング材は、おおまかに2種類に分けることができます。
複合フローリング(複層フローリング)
複合フローリングとは、薄い木材を重ねて接着剤で張り合わせた床材のこと。
おもに木質系の基材の表面に化粧板が張られており、多くの住まいで広く普及しているフローリング材です。
●複合フローリングのメリット
複合フローリングは、薄い木材を張り合わせることで反りや歪みが生じにくく、品質が安定していることが特徴。基材の特徴によって、防音や断熱などさまざまな機能を持たせた製品があります。種類が豊富で価格帯も幅広く、手頃な費用の製品も多いです。
●複合フローリングのデメリット
複合フローリングは品質が安定していますが、化粧板の木目が単調に感じる人も多いようです。安価な製品は化粧板が薄いものも多く、傷が付くとそこから表面が剥がれてボロボロになってしまうことも。
無垢フローリング(単層フローリング)
無垢フローリングは、材木を板状に切り出した床材です。近年は床暖房に対応した製品も多く登場しています。
●無垢フローリングのメリット
木材そのもののあたたかな質感や木目、経年による色合いの変化を楽しむことができます。合板との貼り合わせではないため、傷が付いても目立ちにくく、古くなるとともに味わいが増します。
●無垢フローリングのデメリット
無垢フローリングは天然の木材をそのまま切り出しているため、反りや割れが生じることもあります。価格は複合フローリングに比べて高めです。特に「ハードウッド」と呼ばれる耐久性が高い樹種は、成長が遅いため高価で、なかでも節の入っていない製品はたいへん高額になります。
マンションでフローリングをリフォームする際の注意点
マンションでフローリングをリフォームする際、まずは管理規約を確認しましょう。
使用する床材について、遮音等級(防音性能)が指定されている事が多いです。
まれに、畳やカーペットからフローリングへのリフォームを禁じているケースも。
フローリングのリフォーム費用
フローリングのリフォームにかかる費用はどれくらいなのでしょうか。約8畳の居室を施工した場合の目安を見てみましょう。
既存のフローリングに上張り
既存のフローリングに普及タイプの上張りフローリング材を重ね張りする場合、約8畳で10〜15万円ほどが目安です。
畳からフローリングに
既存の畳を撤去してフローリングに変更するケース。一般的な複合フローリング材を使用した場合、8畳の和室で17〜20万円ほどが目安です。
複合フローリングから無垢フローリングに
既存の複合フローリングを撤去して、無垢フローリングに張り替えるケース。使用する床材の種類にもよりますが、約8畳の部屋で20〜25万円ほどが目安です。
フローリングリフォームで床暖房を導入
フローリングリフォームと同時に、導入が比較的容易な電気式湯暖房を約8畳の居室に設置する場合、40〜70万円ほどが目安です。
参考:リフォーム会社紹介サイト ホームプロ│フローリング・床リフォームの費用と相場
※リフォームに掛かる費用は、施工方法とフローリングの種類によって異なります。上記はあくまでもベーシックな仕様の場合の目安と考えてください。
まとめ
フローリングリフォームでは、既存の床の状態や仕上がりの希望によって、適した施工法や床材が異なってきます。
●リフォームの施工法
・上張り:工期が短く施工費用を抑えられる
・張替え:下地の傷みを一新できる・段差を解消できる
●フローリング材の種類
・複合フローリング:品質が安定している・種類が豊富
・無垢フローリング:木材本来の質感を楽しめる
フローリングリフォームによって見た目を一新するだけではなく、バリアフリー化や床暖房の導入によって住みやすさも向上できます。健康は足元が大切と言われますから、リフォームをお考えの際はじっくりとご検討ください。
Craftは、フルリノベーションの専門会社。こだわりの無垢フローリングの施工事例も多数掲載しています。