新宿の軍艦マンションがスゴい! 設計は狂気の建築家?! | リノベーションスープ

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新宿の軍艦マンションがスゴい! 設計は狂気の建築家?!

2020年の東京オリンピックに向けて建設ラッシュにわいている日本。 とくに英国の建築家、ザハ・ハディドアーキテクトによってデザインされた新国立競技場は むかしSF映画で見たことがあるような近未来的なデザイン。 たぶん50年後とかに若者が見たら 「うわー、時代感じるよね。ザ・近未来!」とかならないでもないような気がします。

しかし、新宿には建築当時「斬新すぎる」と話題になったものの、今はミリタリズムな建物として崇拝されているマンションがあるのです。

軍艦そのまま、質実剛健なマンション

TOKYO WORKSPACE

東新宿の交差点あたりをぷらぷらと歩いていると、異物な建物が目に飛び込んできます。

通り過ぎて、振り返る。立ち止まらずにはいられない、強烈な存在感…。 敵弾を跳ね返しそうなほどがっちりとしたシルバーの外壁に、小さな窓が整然と並んでいます。上部はあきらかに軍艦の艦橋がモチーフ。まるで太平洋を戦ってきたような気迫に満ちた外観は、どこからどう見ても軍艦ですよね。こちら、マニアの間では有名なニューススカイビル。

通称・軍艦マンションです。

狂気の建築家として活躍した元陸軍船舶兵の渡邊洋治

竣工は1970年。

元陸軍船舶兵の建築家・渡邊洋治氏によって設計されました。氏の作品には随所に陸軍時代にインスパイアされたモチーフがいくつもうかがえることから、狂気の建築家(ネーミングがいかにも昭和ですね)とも呼ばれていたのだそうです。

仕上がりも合理的かつ機能的で無駄がありません。3.2mほどの厚みがある鋼板にシルバーの塗装を施し、少しだけ角度をずらしながら各ユニットを配置。日の当たり方、窓からの眺め、プライバシーなどを確保できるように緻密に計算されています。

リノベーション後、シェアハウスやSOHOとして使われている

TOKYO WORKSPACE

劣化のため近年フルリフォームが行われましたが、その後はシェアハウスやSOHOとして運営されているそうです。共有の廊下は期待を裏切らないつくり。軍艦のなかに乗り込んだように颯爽と歩きたくなります。

SOHOの形状もかなり個性的。デッドスペースを上手く活かしながら家具をレイアウトしましょう。ちょっと使いにくそうですが、それを乗り越えても使うメリットはあります。ずばり、取引先の会社から場所を覚えてもらいやすい。「新宿の軍艦マンションです」と言えば、「あの! 次回はぜひオフィスに伺わせてください!」と商談も成立しやすくなるかも…。

まとめ

東京オリンピックに向けて都市開発が進む日本ですが、ちょっと都会を外れてみると、こうした古き良き時代の名建築に出会うことができます。いつも歩いている大通りからちょっと裏道に入って、小さな名建築を探してみてはいかがでしょう。

〈軍艦マンションデータ〉
ニュースカイビル(第3スカイビル)
3階-5階/オフィスフロア
6階-8階/シェアSOHO
10階-14階/シェアハウス 東京都新宿区大久保1-1-10
設計:渡邊洋治
施工:渡辺建築事務所/丸運建設
竣工 1970年(昭和45年)

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