昨年あたりから、都心の中古戸建ての売れ行きが順調なのだとか。ほとんどの方がリノベーション前提ですが、買う時に絶対外せないチェックポイントがあることをご存知ですか?
「ピンときたから買っちゃった。間取りはリノベーションで何とかなりますよね」
というのは大間違い。軽はずみに買ってしまうと、希望の間取りにできないこともあります。ほかにも雨漏りや既存不適格、シロアリ…。目に見えない部分こそ、念を入れてチェックしましょう。
中古戸建てを買うなら、絶対に外せないチェックポイント
リノベーションしなくても、最低限これだけは!
□過去のメンテナンス履歴
戸建ては、外壁の塗り替え・屋根の履き替えのサイクルが10~20年ごとにやってきます。売主さんがこれまでどのようなメンテナンスを行ってきたかを把握することも大切。仲介会社を通じて問い合わせてもようでしょう。適切な修繕されていれば、リノベーション費用を抑えられることも。
□水漏れやシロアリ
見た目にダマされてはいけません。外はよくても、内部はボロボロ…ということもあり得ます。屋根裏をチェックし、雨漏りがないかをしっかりとチェックしましょう。床下も同じように、土台・基礎の状態を確認。腐食はないか、シロアリがいないかは、たいてい目視で確認できます。
リノベーション前提なら、さらに確認しておきたいポイント
在来工法か、2×4工法か。そして劣化の状態は…?
□木造の”在来工法”と”2×4工法”は大違い
日本の大半の戸建ては木造で、さらに”在来工法”と”2×4工法”に分かれます。実はこの2つ、同じ木造住宅でも別物と言ってもいいくらい。在来工法は、大工さんが柱・梁・筋交いでつくるため、柱や梁を動かしやすいという特徴が。一方2×4工法は、壁そのものが建物を支えているため、動かすことはできません。つまり間取り変更がしにくいということ。
リノベーション会社の方針によりますが、耐力を検討したうえで壁の一部を開口し、部屋をつなげる…といった解決策もあります。まずは相談してみましょう。
□違法建築ではない?
無許可の増築や、建ぺい率オーバーといった問題を抱えているのが違法建築。将来的に売却しづらくなったり、住宅ローンが借り入れられなかったり、リノベーション時に減築することになったりと、想定外のトラブルが出てきます。ただし、販売図面にははっきりと「違法建築です」とは書かれていません。(売れなくなりますからね)「増築未登録部分あり」「建ぺい率オーバーの可能性あり」など、曖昧に表記されています。築古の物件に多いため注意しましょう。
□あまりにも劣化がひどくない?
『築100年の古民家再生!』なんてニュースを目にすると、「あら、古くても大丈夫なのね」と思うかもしれません。しかし、あまりにも基礎や柱の劣化がひどければ、かえって補強や修繕にコストがかかり、建て替えと変わらない価格になってしまうことも。築年数にかかわらず、既存状態が悪い戸建ては避けましょう。
〈最近の戸建て事情〉都市型住宅はどうリノベすべき?
アウトドアリビングや中庭など、伸びやかさをつくるリノベーションを
同じ予算と築年数で考えたとき、”駅近を重視”するなら、コンパクトな都市型住宅。”広さを重視”するなら、駅から離れた物件を手に入れやすくなります。利便性をとるか、広さをとるか。ちょっと迷いますよね。どっちがよい・悪いはありません。ご自身の家族構成やライフスタイルにフィットする物件を選びましょう。
コンパクトな都市型住宅も、リノベーション時にリアウトドアリビングや中庭を設けることで、伸びやかさが生まれます。「せっかく都内に暮らすなら便利な方がいい」という方は、提案力のあるリノベーション会社に依頼しましょう。
まとめ
中古戸建てで失敗しないための注意点をご紹介しました。
〈中古戸建てを買うとき共通の注意点〉
□過去に補修された形跡はあるか
□水漏れや腐食、シロアリはないか
〈中古戸建てを買ってリノベーションするときの注意点〉
□在来工法か、2×4工法か
□既存不適格ではないか
□劣化しすぎていないか
細かく言えばまだまだありますが、ご自身で探すなら、最低限これだけは注意しましょう。
最近では都内にビルを買って、住まいや自宅兼事務所にリノベーションする方も増えてきました。リノベーションやコンバージョンという言葉が身近になり、「こんなボロボロでもリノベできれいになるんだろうな」と思うかもしれませんが、そこまで単純でもありません。
『できれば購入前に相談していただきたい』というのがリノベーション会社の本音です。
満足できる中古戸建てを購入するなら、物件仲介からリノベーション会社に任せてみませんか。リノベーションしやすい物件だけを、厳選してご紹介しています。