ここ数年、生粋の家電好きや富裕層からから人気なのがドイツのキッチン家電です。
なぜドイツの家電? と思いますよね。
そもそもヨーロッパでは”キッチンは家具”と認識されています。冷蔵庫やオーブンはビルトインで壁面に組み込み、空間全体を統一するのが主流。そんなヨーロッパでは、ドイツのキッチンや家電への信頼が厚く、その流れが日本にも押し寄せてきた模様。最近では、リノベーション時にオープンキッチン、ビルトインにする方も珍しくありません。
ドイツのキッチン家電が世界中の人々の心をつかんでいるのでしょうか? ドイツの3大メーカーとともにご紹介します。
ドイツ家電が優れているところ
〈1〉寿命は20年!長く愛用できる
そもそも日本とドイツでは、家電や設備の考え方が違います。
日本は「壊れたら買い替える」という発想なのに対し、ドイツは「修理しながら長く使い続ける」という考え。たとえばドイツ家電を代表するMiele(ミーレ)は、耐用年数20年を想定してつくられています。モデルチェンジが少なく、20年以上前に買った型でも部品を取り寄せられるのは日本と大きく違う点ですね。
もちろん日本製に比べると2~3倍の価格になりますが『10年間で2~3回買い換えるよりもかえって経済的』 と考える人もいます。大切な家具のように、修理しながら長く愛用していくのがドイツ家電のすばらしさです。
〈2〉ムダを削ぎ落としたミニマルデザイン
ドイツのキッチン家電を買った人に理由を聞いてみると、「かっこいいから」という惚れ惚れした眼差しが返ってきます。ドイツ家電の特徴のもうひとつが、デザインの美しさ。
ドイツデザインは、決して装飾的ではありません。耐久性・機能性を重視しているゆえに極めてミニマル。それでいて、はっとするような洗練されたイメージです。
一切のムダを削ぎ落としたドイツならではの〈引き算のデザイン〉。フラットに整然と納まるビルトインキッチンは、すばらしくクールです。
ドイツのキッチン家電、これさえ押さえとけば間違いなしの3大神器
家電のベンツ〈Miele/ミーレ〉の食洗機
まずはドイツのキッチン設備として真っ先に浮かんでくるのがMiele(ミーレ)です。前述したように”デザイン性”と”耐久性”を両立させるのがドイツの家電メーカーですが、まさにその代表。「家電のベンツ」と言われています。
掃除機、洗濯機、冷蔵庫、オーブンなどさまざまな家電があるなか、日本で人気なのが食洗機。
まずはサイズ感。日本の食洗機は引き出しタイプなのに対し、Mieleは扉を前に倒して大きく開くフロントオープンタイプ。容量も圧倒的に違うため、大きな鍋やフライパンを押し込んでも余裕があるほど。環境大国ドイツならではの節水・節電使用も多くの人の共感を呼んでします。
創業は1899年。デザイン性・耐久性・環境に配慮された製品は、ドイツ国内でも評価が高い。洗濯機はスティーブ・ジョブズも愛用したと言われています。
洗練の象徴〈GAGGENAU/ガゲナウ〉のコンロ
住まいにこだわりを持つ方が注目するのが、GAGGENAU(ガゲナウ)のコンロです。Mieleが家電業界のベンツなら、ガゲナウはポルシェと言ったところでしょうか。洗練された美しさは他とは比べ物にならないほどで、これがあるだけで「キッチンの格が上がる」と言っても過言ではありません。
まずはハイカロリーバーナー。日本のガスコンロは最大4.2kWが一般的なのに対し、GAGGENAUは最大6kW。本格的な料理をつくるのに十分な火力です。バーナー部分は耐久性の高い真鍮で作られています。
カスタマイズできるため、IHクッキングヒーターを導入する方も。炒め物はガスコンロ、煮込み料理はIHを使うなど、料理によって使い分けることができます。
GAGGENAUの中でも注目したいのがバーベキューグリルです。溶岩石の遠赤外線で焼き上げるため、炭火焼きのようにふっくらと仕上がります。カバーを被せるとフラットに。使わない時はワークスペースとして使用できるのもうれしいですね。
とにかくカッコいいの一言。ホームパーティーで使ってみせれば、その場の注目が集まること間違いなし。もちろん性能も抜群です。
実力は最高峰〈LIEBHERR/リープヘル〉
ドイツの大型冷蔵庫で人気なのがLIEBHERR(リープヘル)。ドイツの高級冷蔵庫として知られています。母体は建設機器メーカーのためMieleやGAGGENAUと違い、家電は冷蔵庫オンリー。かえって安心感が持てます。
まず圧倒されるのが存在感です。業務用と言えるほど重厚でしっかりとしたボディを持ち、それでいて上品で繊細な印象を与えるのがドイツデザインの凄み。
デザイン性だけでなく、機能性も最高峰。たとえば〈バイオフレッシュ室〉では、野菜を新鮮なまま長期保存が可能。水道直結式で自動製氷。ワインセラー付きの大型冷蔵庫なら、パーティーシーンでも大活躍しそうです。
タフなボディとハイレベルな機能性、そしてちょっとしたクールさが魅力の冷蔵庫。使って後悔することはありません。
キッチンリノベでドイツ家電を取り入れるときのポイント
キッチンリノベーションで、ドイツの設備や家電を取り入れる方が増えており、クラフトのリノベーションでも導入するケースが少なくありません。忘れてほしくないのはドイツのシステムキッチンの魅力はビルトインにあるということ。
たとえばこちらのリノベーション事例。ワインセラー付きの冷蔵庫はLIEBHERR、コンロはGAGGENAU、食洗機とオーブンはMieleと、ドイツ家電でまとめています。冷蔵庫は壁面収納にフラットに納めるなど、ドイツ家電のセオリーをそのまま取り入れたシステムキッチンが完成。サイドから見ても凹凸がなく、極めてストイックなイメージです。
白でまとめたミニマルな空間に、クールなドイツ家電。毅然とした美しさで、ゲストの注目を集めます。
まとめ
ドイツのキッチン家電おすすめ3メーカーをご紹介しました。その魅力はわかりやすいほどシンプルなもの。
〈ドイツキッチン家電の魅力〉
1.キッチンのグレードを上げる美しさ
2.長く愛用できる耐久性
3.家電の枠を超えた機能性
ドイツの家電や設備を取り入れると、キッチンの存在感が引き立ち、これまでにない住まいを楽しめるように。日本製の家電に比べると価格は高くなりますが、高機能で耐久性が高いため、長く愛用できることも特徴です。少しでも気になっている方は、ショールームを訪れてみてはいかがでしょうか。