倉庫をリノベーションしたカフェやレストランを見かけたことはありませんか? 開放的でダイナミックな空間は「さすが倉庫!」という気がしますね。
さらには倉庫を「住まい」にリノベーションするケースも増えています。倉庫リノベーションには、実はたくさんのメリットが。今回は
●倉庫リノベーションとは
●倉庫リノベーションのメリット
●倉庫リノベーションの注意点とデメリット
●倉庫リノベーションの事例
●倉庫リノベーションの費用
●倉庫リノベーション後の税金
をまとめました。
(作成日2019.9.27 更新日2021.3.22)
倉庫リノベーションとは、建物の「役割」を変えること
「倉庫リノベーション」とは、古くなった倉庫を店舗・オフィス・住宅に用途変更することです。
最近では蔵前や清澄白河に倉庫をリノベーションしたカフェが増え、なんだか身近に感じますね。倉庫は天井高が高く、大空間のため、開放感が抜群によいことがメリット。しかも「スクラップアンドビルド」ではなく「建物を活かす」ためとてもエコで、今の時代にマッチしています。
このように浸透しつつある倉庫リノベーションですが、最近では店舗だけでなく「住まい」にリノベーションするケースも。倉庫のポテンシャルを活かしたプランニングで、オリジナルのユニークな空間をつくりやすくなります。
倉庫を住宅にリノベーションするメリット
倉庫リノベーションは「広い空間でゆったりと暮らしたい」「人とは違った家で暮らしたい」という方にはオススメです。
倉庫を住まいにリノベーションするメリットは、以下のようなもの。
●とんでもない天井高
ほとんどの倉庫は、天井が高いですね。そのため、一般の住宅よりもかなり高い天井高を確保できます。吹き抜け、ロフト、クライミングウォール…。天井高を活かし、憧れの空間をつくりやすくなるというメリットがあります。
●大空間をつくりやすい
倉庫は壁が少ないため、ホールのような大空間をつくりやすい傾向に。「ホームパーティをしたい」「家族みんなでゆったり過ごしたい」という理想を叶えやすいでしょう。
●梁やブレースを活かしてクールなデザインに
倉庫には梁やブレース(筋交い)があります。これをデザインに取り込むことで、クールなアクセントに。倉庫ならではの無骨な趣をたのしめます。
●解体費用を抑えられる
倉庫には通常、最低限の壁しかありません。もちろんキッチンや浴室もありませんよね。よって解体の手間がはぶけ、費用を抑えやすくなる場合も。
倉庫リノベーションの注意点とデメリット
倉庫のリノベーションは、一般的な戸建てをリノベーションする場合と少し違ってきます。倉庫を住まいにリノベーションする場合は、次の点に気をつけましょう。
●水道・ガスなど配管整備
水道管やガス管といったライフラインのない倉庫の場合は、配管工事の必要が出てきます。
●断熱性・機密性・防音など性能アップ
倉庫には、快適に過ごすせる住宅性能がありません。リノベーション時は断熱材の充填やペアガラスへの交換など、必要に応じた工事を行います。
●窓(開口部)の拡大・増設
倉庫の場合、極端に窓が少なかったりします。通風・採光を確保するために窓を大きくしたり、増やしたりといった工事が必要になります。
●電気設備やインターネット配線の整備
倉庫の電気だけでは、住宅に足りないこともあります。場合によっては電気設備やインターネット回線の工事を行います。
もともと倉庫だっただけに「住居として足りない」性能があります。費用もかかってしまうため、これは「倉庫リノベーションのデメリット」と言えそうです。
倉庫リノベーションの事例
ご実家の倉庫部分を住居にリノベーションすることになったKさん。もともと材木倉庫だったため、天井高はものすごい高さです。この天井高を活かすことで、リビングをスキップフロアにし、子供部屋にはロフトを設けることができました。何と言ってもこの開放感が魅力ですね。
また、リビングとダイニングの間には、大きなブレース(筋交い)が。構造上撤去できないため、LDKのアクセントに。リビング・ダイニングをゆるやかにゾーニングする役割も兼ねています。廊下とLDKはガラスで仕切り、より伸びやかな印象に。倉庫のポテンシャルを活かし、ホテルのように上質で開放的な住まいにリノベーションしています。
家族みんなが集まっても、ゆとりのある空間。こうした余白は、暮らしにゆとりをもたらしてくれそうです。
※物件の詳細はこちらからご覧ください。
倉庫をモダンな住まいにリノベーションした事例をご紹介しています。
倉庫リノベーションの費用
倉庫のリノベーション費用は、20万円〜/㎡くらいをみておきましょう。
(例 100㎡の広さの倉庫をリノベーションしたら2000万円〜)
倉庫をリノベーションした店舗などは、一部セルフリノベで1000万円以下に抑えられていることもありますが、「住居」にする場合は断熱工事や防水対策などしっかりやる必要があります。また倉庫はもともとキッチンやバスルームがないため、「既存を活かしてコストバランスを図る」ことはむずかしい。けれど、「解体」の手間がないため、その分コストダウンになることも。
一般的な戸建てをリノベーションする費用と、倉庫を住居にリノベーションする費用に、それほど大きくな差はないと考えてよいでしょう。
だし建物の劣化状態・さらに、セレクトする設備や素材によって費用は異なります。リノベーション会社に見積りをとり、正しい金額を把握しましょう。
倉庫をリノベーションすると税金が上がる?!
倉庫を店舗や住まいにリノベーションすると、固定資産税と都市計画税は多少高くなります。
なぜなら、「用途変更」を行っているからです。
(住居をそのまま住居としてリノベーションする場合は、用途変更ではないので評価額は上がりません)
倉庫のリノベーション時には用途変更の手続きを行います。税務署は用途とリノベーション内容によって評価を再計算するため、多少は「評価額が上がる」と考えておきましょう。
まとめ
倉庫のリノベーションについてご紹介しました。
倉庫を住まいにリノベーションする場合、電気・ガス・水道やインターネットなど、ライフラインを整える必要があります。ただし倉庫は余計な設備がないため、かえって解体の手間がはぶけるというメリットも。さらに、倉庫の天井高や大空間を活かしたプランニングが可能です。一般住宅ではできない、空間づくりができるのも倉庫リノベーションの魅力。
「ダイナミックな空間で暮らしたい」という方は、倉庫リノベーションがおすすめです。
マンションや一戸建て、倉庫やビルなど、さまざまなリノベーションの実績多数です。倉庫リノベーションをご検討の方は、ぜひご相談ください。(ラフプランまで無料です)