「セカンドハウス」と「別荘」の違いとは何でしょうか?
同じような意味で使用されることも多いこの2つですが、実は税制面で明確に区別されているのです。セカンドハウスの定義や課税の特例、金融機関でローン融資を利用する際の扱いを知っておきましょう。
別荘とはどう違う?セカンドハウスとは
まず「別荘」は、休暇などの期間に避暑や休養・保養を目的に過ごす家屋のこと。都市部から離れたリゾート地の物件が多いです。つぎに「セカンドハウス」は、その名の通り「第2の住まい」として、居住を目的に定期的に利用する家屋のこと。具体的には、平日の通勤用に利用する都市部の住まいや、週末に過ごす郊外の住まいを指し、おおむね「毎月1日以上居住の用に供するもの」とされています。メインの自宅と1時間ほどで往来が可能な、比較的近距離の物件が選ばれることが多いようです。
セカンドハウスには税金の軽減措置がある
マイホーム(居住を目的とした家屋および土地)に課される税金は、「住宅用地の特例」として固定資産税・都市計画税の軽減措置が適用されています。別荘は「ぜいたく品」にみなされるため、この特例の対象外となるのですが、家屋がセカンドハウスとして認められれば、マイホームと同様に軽減措置が受けられるのです。セカンドハウスの要件や手続きの詳細は自治体ごとに異なるため、役所の窓口や税理士に確認しておくとよいでしょう。
・セカンドハウスにも適用される「住宅用地の特例」
【小規模住宅用地(敷地面積200平米以下の部分)】
固定資産税:6分の1
都市計画税:3分の1
【一般住宅用地(敷地面積200平米を超える部分)】
固定資産税:3分の1
都市計画税:3分の2
セカンドハウス購入に住宅ローンは利用できない
住宅ローンは利率の低さが魅力ですが、「生活の拠点となる住まい」を対象とした融資のため、セカンドハウスの購入に利用することはできません。金融機関の多くが「セカンドハウスローン」を用意しているので、そちらを利用することになります。住宅ローンに比べると利率は高く、融資の審査の基準は厳しめです。また、住宅ローン減税(ローン残債に応じた所得税控除)を利用することはできません。
セカンドハウスのリノベーション事例1
逗子のリゾートエリアにある海辺のマンションを、セカンドハウスにリノベーションした事例です。リビング・ダイニングのみが海に面していた既存の間取りから、玄関からバルコニーまで視線が抜ける、大きなワンルームのような空間に一新。廊下や寝室を壁で仕切らず、住まいのどこにいても湘南の海を望めるようになりました。キッチンの正面にはモノトーンの小上がりを設け、家族や友人が集まって過ごせるくつろぎの空間に。
セカンドハウスのリノベーション事例2
ゆったりとした街並みの高級住宅地に、RC住宅を購入した施主さま。毎週末にご夫婦や友人とのびのび過ごせるよう、大谷石の壁やバイオエタノール暖炉などを使用した、ホテルライクな空間にリノベーションしました。既存の内装に凝った素材や意匠が用いられていたため、活かせる部分は残しながら空間を構成しています。洗い物をしながら美しい風景を楽しめるよう、アイランドキッチンを窓の向かいにレイアウト。キッチン・ダイニングとリビングが、それぞれの空間として独立するように適度な距離感を保ちながら緩やかにつながっています。
セカンドハウスのリノベーション事例3
海の近くのマンションを、週末を過ごすセカンドハウスにリノベーションした事例です。窓からの眺望や広さは十分だったものの、細かく区切られた既存の間取りは窮屈な印象でした。そこで、壁の移動によりリゾート感あふれる開放的な空間に一新。アーチ状の開口部、珪藻土を塗り表情豊かに仕上げた壁、高さを上げた天井に設置した化粧梁など、アンティークテイストにまとめました。洗面台を2つ設置するなど、ゲストの利用しやすさにも配慮しています。
セカンドハウスのリノベーション事例4
海辺のマンションを、セカンドハウスにリノベーションした事例です。2人で立つと窮屈だったキッチンは、大型のアイランドキッチンに変更。玄関ホールとLDKにガラス扉とFIXガラスを採用したことで、バルコニー越しに海まで視線が伸びる開放的な空間に。天井は艶のある特殊塗装で仕上げ、窓の風景が映り込みます。忙しく平日を過ごす施主さまご夫婦が、週末をゆっくりと過ごせる空間に生まれ変わりました。当面はセカンドハウスとしての利用ですが、将来的にはこちらを本邸にしたいとのことから、自宅の荷物をすべて格納できるように収納を確保しています。
セカンドハウスのリノベーション事例5
都心のマンションをセカンドハウスにリノベーションしました。細かく区切られた既存の2LDKから、ワンルーム+WICの広々とした間取りに一新。水まわりを一箇所にまとめ、ゆったりとした空間を確保しました。躯体を現しにした天井やラフに塗装したアンティーク煉瓦の壁といったラフな素材と、ホテルライクな上質感が調和する、スタイリッシュなインテリアです。
セカンドハウスのリノベーション事例6
利便性の高い都心のマンションを、セカンドハウスにリノベーションした事例です。床はウォールナット無垢材、壁には薩摩中霧島壁や大谷石を採用し、上質な自然素材をふんだんに使用し、都心ということを忘れるような落ち着いた印象の住まいに仕上げました。将来的にはこちらを本邸にすることを想定していることから、現在お住まいの一戸建ての荷物がすべて運び込めるように、大きな収納を設けています。
セカンドハウスのリノベーション事例7
アメリカと日本を行き来する施主さまご夫婦。RC造のビルを購入し、帰国時に過ごすためのセカンドハウスにリノベーションしました。アメリカのお住まいとはテイストを変え、直線による空間構成と無垢材や大理石の上質な素材で、クールでモダンな印象の空間に仕上げています。これまで帰国のたびに滞在していたホテルよりも、くつろげる住まいが誕生しました。3階はご夫婦のプライベートスペース、地階〜地上2階はゲストが自由に過ごせるようにプランニングしています。
まとめ
セカンドハウスは別荘とは税制面で明確に区別されており
・税金の軽減措置が受けられる
・住宅ローンではなくセカンドハウスローンの対象
・住宅ローン控除は利用できない
といった特徴があります。
セカンドハウスという2拠点目の住まいを手にして、自由に暮らしてみませんか?
セカンドハウスの事例を多数掲載しています。伸びやかでゆとりある空間構成と素材を重視したこだわりのインテリアで、2拠点生活を快適に。