照明はインテリアの印象をより深める要素のひとつ。なかでも、落ち着いた雰囲気の演出におすすめの明かりが「間接照明」です。
住まいづくりをするなら、照明計画にも力を入れてみませんか?プランニングに間接照明を採用する際のポイントや、リフォーム事例をご紹介します。
間接照明とは?
間接照明とは、光源が直接見えない形で光を壁や天井などに反射させ、空間を照らす照明のこと。かつて日本の住まいでは、天井から部屋全体を煌々と照らす「直接照明」が主流でした。現在では明かりによる演出効果が注目されるようになり、間接照明を採用するプランニングが増えています。
間接照明の効果
間接照明によって陰影を生み出し、空間を立体的に演出することができます。明るすぎない柔らかな光は、落ち着いたホテルライクな空間づくりにもおすすめです。
間接照明を活かす空間の作り方
複数の照明を組み合わせる
間接照明のほかに、天井のダウンライト、床のフロアライト、家具に置くスタンドライトなど、複数の照明を組み合わせましょう。光源の向きや高さに変化を持たせることで、空間の立体感をより強調することができます。
照らす場所のディティールを追求する
光源が見えない間接照明だからこそ、照らされる場所のディティールを追求したいもの。光によって浮かび上がる素材の質感や、影の現れ方などにこだわってプランニングしましょう。また、光の角度を少し変えるだけでも、そこに生まれる陰影の表情は変化します。
折り上げ天井にする
間接照明を取り入れるなら、「折り上げ天井」がおすすめ。折り上げ天井とは天井の一部を高くする仕上げ方で、その段差部分に間接照明を仕込むことで、より奥行きを感じられるようになります。そのほか、壁や家具などに間接照明を収めることも可能です。
間接照明のリフォーム事例1
リビングの天井にルーバーを設け、その上部に間接照明を収めたリフォーム事例です。整然と並ぶルーバーの隙間からあふれる光は、まるで木漏れ日のよう。窓の外に広がる中庭の緑と、室内のナチュラルな木目が調和する温もりの空間を、間接照明がより引き立てています。
間接照明のリフォーム事例2
リビングを折り上げ天井に仕上げて、間接照明を設置したリフォーム事例です。空間の奥行きを強調するとともに、LDKをゆるやかにゾーニングする効果も果たしています。オークで造作したTVボードの下部にも、間接照明を設置。やわらかな光が床を照らすと、まるで浮いているかのような印象です。
間接照明のリフォーム事例3
隣接する洋室を取り込むことで、LDKのどこからでも東京タワーが見えるパノラミックな空間に生まれ変わった事例です。その中心は折り上げ天井に仕上げ、オークの板を張りました。間接照明の光で味わい深い木目が浮かび上がる、リュクスな空間です。
間接照明のリフォーム事例4
LDKの壁の一部をふかし、ニッチを設けたリフォーム事例です。間接照明に照らされたモザイクガラスが品よく輝き、円形にくり抜かれた空間がまるで満月のように浮かび上がります。
間接照明のリフォーム事例5
シンプルモダンをテーマに、マンションをリフォームした事例です。そのなかでも玄関は特にミニマムに仕上げています。収納の下部と、壁に設けた縦横のスリットに間接照明を収めました。白でまとめた無機質な空間を、光と陰影が美しく彩ります。
間接照明のリフォーム事例6
寝室の壁に、ホワイトオークの板を曲線状に張ったリフォーム事例です。板の間には、2列ごとに間接照明を収めました。ほかの照明をあえて設けないことで、やさしい曲線と木目の存在感を強調しています。木の温もりに包まれるような空間で、安心して眠りにつくことができそうです。
まとめ
間接照明を効果的に取り入れるポイントは以下のとおりです。
・ほかの照明と立体的に組み合わせる
・照らす場所の素材感にこだわる
・天井や壁に設置場所を設ける
住まいに間接照明を取り入れて、落ち着いた雰囲気の空間に仕上げてみませんか?
リビングや寝室などに間接照明を設けた事例を多数掲載しています。住まいを間接照明の優しい光で彩って、ホテルライクな落ち着いた空間に。