美しい借景のつくり方。緑を取り込むリノベーション | リノベーションスープ

忙しい仕事や家事の合間にも、ほっと一息付くくつろぎの時間にも。
ふと目を向けた窓の向こうに美しい緑があれば、住まいはもっと心地よくなると思いませんか。

借景の手法を応用すれば、たとえ庭がない住まいでも暮らしに自然を取り込むことが可能です。借景のポテンシャルを引き出す間取りづくりのポイントや、リノベーション事例をご紹介します。

もともとは庭園の手法

借景とは、山や森林といった自然の風景を、庭の一部として取り込む手法のこと。日本庭園や中国庭園に用いられる造園技法のひとつです。

住まいづくりにも、借景の考え方を応用することができます。インテリアと調和するように窓から風景を取り込み、四季折々の風情をいつも身近に感じられるようにするのです。
　

庭がなくても緑を取り込める

通りの街路樹や公園の緑を借景の手法で取り込めば、都心部などで庭の確保が難しい住まいでも、自然の風景を楽しむことができます。

借景を取り込む間取り変更

あまり使わない部屋に借景を臨む窓があるなら、思い切った間取りの見直しがおすすめです。間仕切り壁を撤去して空間をつなげたり、よく使う部屋と配置を入れ替えたりすることで、借景を活かせるようになります。
　

視線を考慮したレイアウト

せっかく美しい借景があるのに、いつも背を向けて過ごしているようでは勿体ないですね。生活動線および視線の方向を想定しながら、ソファやキッチンのレイアウトをプランニングしましょう
　

窓の形状や大きさ

お住まいが戸建てで構造計算上の問題がなければ、窓に手を入れることも可能です。借景を最大限に活かせるように窓を大きくする、形状の変更、移動などができます。

中庭がある戸建てのリノベーション事例です。間取りの見直しにより竹林に面していた和室を取り込み、広々としたLDKと一体化しました。和室があった場所にはL字のデスクを設けて、オープンな書斎スペースに。LDKのどこにいても、光が注ぐ清々しい借景が目に入るようになりました。

RC造の戸建てで事務所として使われていたフロアを、住居にリフォームした事例です。緑豊かな借景を臨む位置に、ゆったりとしたLDKをレイアウト。窓の間口を広げ、大きなガラス越しにバルコニーを新設しました。

バルコニーの手すりは、美しい借景を邪魔しないスチールの格子を採用しています。桜の木の正面にあった腰窓は、趣ある丸窓に変更。まるで絵画のように借景を切り取ります。

緑豊かな中庭に惹かれて、マンション内で住み替えをした事例です。美しい借景を最大限に活かすため、居室を取り込んでLDKを拡大。キッチンを大きく移動して、借景の窓沿いにLDKが横並びとなるようレイアウトしました。

床、キッチン扉、ダイニングテーブルはオーク材をセレクト。表情豊かな木目と優しい色合いが、窓からの風景と優しく調和しています。

逗子の山々と海を臨む、別荘の事例です。もとのキッチンはL字タイプでしたが、アイランドタイプに変更して中心に配置。大きな窓の借景を眺めながら、洗い物ができるようになりました。

LDKの壁に張り込んだ大谷石の素朴な風合いと重厚感が、借景の豊かな自然と調和しています。

借景の窓があれば、庭がない環境でも毎日の暮らしに自然を取り込むことができます。借景をより効果的に活かすためには、間取り変更やレイアウトの工夫が有効です。

クラフトでは、借景を臨むマンションや戸建てをご紹介。物件探しからリノベーションまでワンストップでお手伝いいたします。

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