「ときどきホテルに泊まってリフレッシュしている」という、贅沢な人の話を聞きます。彼らが泊まるのは、マンダリンオリエンタルやアマンやアンダーズといった超一流ホテル。そんな人々に「うらやましい…」と言わせる方法が、たった一つだけあります。
家をホテルライクなインテリアに変えること。
自宅のドアを開けた瞬間に広がる、非日常的な空間。クラシカルなホテル、デザイナーズホテル、アジアンリゾートホテルなど、テイストはお好みで。あなたがお好きなホテルをイメージしながら、インテリアをつくってみてはいかがでしょう。
それでは、「ホテルライクな空間をつくる7つの方法」をご紹介します。
(作成日 2018.6.15 /更新日2022.7.22)
ホテルライクなインテリアは、たった7つのルールを守るだけ
リノベーション事例から、ホテルライクな空間のつくり方を見てみましょう。
〈1〉ホテルライクなリビングはシックなカラーで統一
ホテルライクなマンションにリノベーションした事例。ほとんどのホテルは、色が統一されています。できるだけシックな色を使うことで、年代や性別、国籍を問わず、どのような人でもやすらぐようになっているのです。
そこでホテルライクなリビング・ダイニングづくりのルール、その1。『シックな色でまとめる』こと。
たとえばこちら。ベースはやわらかな白とアイボリー。壁のTVボードによってダークブラウンが加わり、空間に上品なコントラストとメリハリが生まれました。ちなみに壁ぎわのTVボードは、美しい黒檀をつかってオリジナルで製作。ホテルライクな家具にもこだわりましょう。奇抜なカラーはNGです。このように「ちょっと物足りないかも…」という程度の色でまとめることで、素材の上質感が際立ち、ホテルのような格調が生まれます。
〈3〉ホテルライクなインテリアは「素材感」にこだわりたい
ホテルライクなインテリアのルール、その2。「上質な素材感にこだわること」
こちらは都心のタワーマンションをホテルライクなインテリアにリノベーションした事例です。使わない洋室を取り込むことでスペースと窓面を増やし、広々と開放的なLDKに。窓から見える東京タワーをインテリアの主役としています。オーク材や割石の質感が美しく映える様子は外資系のラグジュアリーホテルのようです。幅広のモンスターオークのフローリングにより、大空間をよりゆったりと見せていることもポイント。折り上げ天井にもオークを張り、木に包まれたような安心感をを感じさせています。
〈3〉生活感を感じさせない、ホテルライクなLDK
ホテルライクなリビングダイニングの大きな特徴は、生活感がまったくないこと。。一流のホテルなら、ハンガーやスリッパ、グラスやポット、冷蔵庫、場合によってはTVまで、収納の中にピシっと納まっています。
そこでこちらのお住まいは、リノベーションでオープンキッチンにしたものの、生活感が一切でないように計画しています。
CUCINAでオーダーしたキッチンは、グレーの鏡面塗装で家具のように見せています。さらに背面にはLIEBHERRのワインセラー付き冷凍冷蔵庫。そのほかの家電はトール収納に納めています。局面が美しい窓面に、やわらかなヘリンボーンの床。キッチンをリビングダイニングにさりげなく溶け込ませることが、ホテルライクなインテリアの秘訣です。
〈4〉ホテルライクなインテリアは、寝室も上質に
一流のホテルでは、寝室も主役。家具やカーペット、クロスなどはすべて、高級感のある素材でまとめられています。素材感によって、ラグジュアリーな空気をつくっているのです。こちらはバリのリゾートホテルをイメージしたホテルライクな寝室です。ベッドまわりを包み込むようにチークのパネルを。年輪がはっきりと現れた板目を使用することで、シンプルな空間に独特の表情が生まれています。
ホテルライクな暮らしには、ホテルライクな寝室がマストです。
〈5〉間接照明のやわらかな光でホテルライクなリビングに
ホテルの部屋には、たくさんの間接照明が設置されていますね。ホテルライクな空間に欠かせないのが、こうした間接的な光です。
こちらは、リビングの下がり天井に間接照明を入れました。ご注目いただきたいのは、廊下に差し込む光。光は4カ所から届いており、一つは天井のスリットの中のスポットライト。もう1つは、正面のドア横のFIXガラスからこぼれる光。そして残りの2つは、左右の玄関と洗面室から注ぐ光です。
間接的な光を意識しながら、ホテルライクなリビングをつくってみてください。
〈6〉タイルのマントルピースでホテルライクなインテリア
ホテルのロビーのゆったりとした雰囲気。チェックインを待つ間にロビーのソファでひと休みする瞬間は、なんだかホッとしますよね。
最近さまざまなホテルで見かけるのが、バイオエタノール暖炉です。薪がいらないため煙突が不要で、マンションでも設置できます。なにより二酸化炭素を排出しないエコな点がスマート。こちらのリノベーション事例では、そのバイオエタノール暖炉を使ってホテルのロビーのようなくつろぎを演出しています。
マントルピースにはグレーのタイルを貼って、LDKのアイポイントに。炉台や内側にもタイルを貼ることで、立体感を強調しています。夜は照明を落としてゆらゆらと揺れる炎を眺めていると、ラウンジにいるような感覚になります。
〈7〉シンメトリー(左右対称)でホテルライクなインテリア
クラシックホテルの部屋にいると、あることに気がつきます。ベッドのサイドボードも、スタンドも、ソファの上のクッションもシンメトリー(左右対称)。空間に堂々とした美しさや威厳を表すためです。まさに正統派のホテルライクなインテリア。
こちらはマンションをホテルライクにリノベーションしました。正面の壁には明るい赤茶の珪藻土を塗り、絵画を中心にスタンドをシンメトリーにレイアウト。レイアウトする家具や小物によって、シノワズリな雰囲気をつくっています。リノベーションでは、収納や柱をつくったり、真ん中に暖炉を設けるなどし、シンメトリーを追求することがあります。
ホテルライクなリビングダイニングを目指す方は、ぜひシンメトリーを意識して家具を配置してみてください。
〈8〉美しいタイルづかいでパウダールームもホテルライクに
せっかくなら、水まわりもホテルライクに仕上げましょう。
こちらはゆったりした洗面カウンターに2ボウル。大きなミラーを入れて、間接照明で奥行きを感じられるようにしています。何といってもゴージャスなのが、床と壁に連続させた六角形のタイルです。非日常的なパウダールームは、いつもホテルで過ごしているようなリラックスした気分をもたらしてくれます。
〈まとめ〉ホテルライクな住まいは、キレイな状態をキープしやすい
ホテルライクな空間の作り方をご紹介しました。今回ご紹介した7つのルールをおさえることで、ホテルのような美しさ、心地よさが生まれるはずです。
「ホテルライクな家にしても、キープできなさそう…」 なんて思うかもしれませんが、先述したようにきちんとした収納計画を行えば、短時間ですぐに片付けられるようになります。それにホテルライクな空間だと「ずっとこの状態をキープしたい」という気持ちが働くので「これまでよりも掃除が好きになった」という方も。
これからリノベーションの計画がある方は、美しい空間をキープしやすいホテルライクな住まいを目指してみてはいかがでしょうか。邸内をホテルライクで統一することで、日々の暮しにゆとりが生まれます。
ホテルライクなリノベーションのポイント、事例をご紹介しています。ゆとりのある間取り、上質な素材。お好きなホテルで暮らすような贅沢な暮らしをリノベーションで叶えます。