無垢・漆喰・珪藻土。自然素材のよさを再発見! | リノベーションスープ

  1. リノベーションスープ
  2. リノベのこと
  3. 無垢・漆喰・珪藻土。自然素材のよさを再発見!

無垢・漆喰・珪藻土。自然素材のよさを再発見!

無垢・漆喰・珪藻土。自然素材のよさを再発見!
自然素材を使ってリノベーションするならcraft

自然素材は、湿気の多い日本にぴったり。

前回の〈自然素材は身体にもやさしい。その魅力と選び方〉でもご紹介しましたが、自然素材は肌ざわりがよく、調湿機能や断熱・保温効果に優れていて、化学物質を発生しません。さらに、床・壁・天井に趣を演出してくれる。どんな飾りもいらないほどです。

今回は無垢・漆喰・珪藻土といった、おすすめの自然素材をご紹介。ご自身の暮らしに合った自然素材を選んでみてください。

〈自然素材1〉無垢のフローリング

無垢・漆喰・珪藻土。自然素材のよさを再発見!
リノベーションcraft

自然素材といえば、無垢のフローリングですね。

オーク、ローズウッド、ウォールナット…。それぞれ木の種類によって、堅さや色合い、木目の模様が異なります。しかし、どの無垢フローリングを選んでも、足を包み込むようなやわらかさ、どっしりとした重厚感は共通。「そんな大げさな」と言われてしまうかもしれませんが、もし無垢のフローリングに触れたことがない方は、リフォーム会社のモデルルームなどで実際に歩いてみてください。

いや、歩くまでもありません。見るだけで「あっ、これは違うな」とわかるはず。まず、存在感が違いますから。

それから素足で歩いてみると、さらさらとしていて、やさしい感触。「みんなが無垢のフローリングがいいって言うのは、こーゆうことね」とうなずいてしまいます。

経年変化をたのしめるのも、自然素材の魅力の一つです。無垢のフローリングは夏は湿気で膨張し、冬は乾燥で収縮します。まるで生きているかのようです。使ううちにやわらかく、飴色に変色したレザーのように、無垢のフローリングも、ちょっとずつ変化しながら、暮らしになじんでいくのです。時が経つにつれて、だんだん傷や変色も目立ってくるのは、デメリットではありません。

「傷がついちゃうの?やだなー」という方は、合板フローリングやタイルを選びましょう。定期的にオイル塗るといった手入れが「めんどくさい」という方にも、無垢のフローリングはおすすめできません。

自分たちで手をかけながら、趣や味わいを育てていく。そこに楽しみを見いだせる方なら、無垢のフローリングに満足できると思います。

〈自然素材2〉珪藻土

無垢・漆喰・珪藻土。自然素材のよさを再発見!
自然素材の珪藻土を使ってリノベーションするならcraft

自然素材のなかでも、とくに人気の珪藻土。左官屋さんが手作業で仕上げるため、コテむらを残したり、逆に抑え気味にしたりと、仕上がりは自由自在です。光が当たるとおだやかな表情が浮かび、住む人の心を和ませてくれます。インテリアの邪魔をせず、それなのにぬくもりのあるアクセントとなって、空間を彩ってくれる。シンプルなインテリアがお好きな方におすすめしたい、自然素材の一つです。

しかし、気になるのが「汚れたらどうするの?」

真っ白な珪藻土に、うっかりつけたコーヒーのシミ。または、お子さまの落書き。ちょっと気になりますね。やわらかいスポンジや消しゴム、サンドペーパーで削る、という方法もあります。ただし、こすりすぎるとそこだけ風合いが変わってしまいます。大掛かりな塗り直しになる場合は、プロに相談した方がよさそうです。

珪藻土を使うなら、あまり汚れを気にしすぎてはいけません。ある程度の汚れなら、自然素材の味わいとして受け止める。そういう大らかな捉え方ができる方は、珪藻土が向いています。

〈自然素材3〉漆喰

漆喰は光を拡散し、空間全体を明るくしてくれます。昔から日本の伝統的な木造建築にも使用されてきました。フローリングとの相性がよいため、室内に使う自然素材としても人気です。

「塗り壁にしたいけど、珪藻土と漆喰、どっちにしようかな」と悩む方もいると思います。珪藻土と漆喰の違いの一つが、仕上がりです。ざらざらとした質感の珪藻土に対し、漆喰はつるっとした艶感があります。そしてもう1つ、珪藻土は色の種類があるけれど、漆喰は白が基本。

「白だけしか選べないの?」

なんて思う方も、この質感を見るとその言葉を飲み込んでしまうでしょう。

漆喰の壁に光が当たると、陰影がおだやかに浮かび上が、波打つ水面のような美しさ。こちらの実例のように、赤煉瓦風のタイルと合わせると、古い教会のような神聖さが生まれます。珪藻土が砂浜だとしたら、漆喰は海。どんなイメージの空間に仕上げたいかを考えなら選んでみましょう。

〈自然素材4〉布クロス

賃貸マンションなどで使われているのは、ほとんどがビニールクロスです。施工がしやすく、珪藻土や漆喰といった塗り壁よりは、低コスト。それに加えて国産クロスから輸入クロスまでバリエーションが豊富です。メリットが多いビニールクロスを選ぶ方が多いのは、当然かもしれませんね。

しかしビニールクロスは通気性がなく、カビの発生の原因になることも。また身体への悪影響をおよぼす可塑剤や安定剤が使われていることもあります。それが心配で、自然素材を選ぶ方もいるようです。「いいのはわかるけど、珪藻土はちょっと高いし」と躊躇してしまうという方もいるのでは? そこでおすすめなのが、こちらの布クロスです。

布クロスは織物ですから、強く引っ張っても破れません。さらに調湿機能に優れているため、室内の湿気を一定に保ちます。ビニールクロスに比べるとコストは少し高くなりますが、塗り壁よりは、低コスト。”化学物質を使わない自然素材”ということからも、人気の高いクロスです。

布クロスの本当の魅力はもう一つあります。経年するとやわらかな風合いが生まれること。まるでヴィンテージのクロスのようで、愛着がじわじわと増していくはずです。

まとめ

自然素材のなかでも特に人気な無垢フローリング、珪藻土、漆喰、布クロスについてご紹介しました。自然素材には調湿機能があり、さらに有害物質を含まないという性能面でのメリットがあります。

しかし、本当にお伝えしたかったのは、自然素材の趣や風合い。

光が当たったときの奥行きのある表情や、肌に触れたときのやわらかな感触。また、そのなかで過ごしていると、ある時ふと気がつきます。新品のときよりも、空間になじんでいることに。

住む人が歳を重ねるのと同じように、自然素材も歳を重ね、円熟していく。このようなたのしみにこそ、自然素材の人気の理由があるのではないでしょうか。

ただし、住まい全体を自然素材にしてしまうとかなりコストがかかります。「リビング・ダイニングだけ自然素材」「寝室だけ自然素材」など、全体のコストバランスを図りながら取り入れていくのがおすすめです。

SHARE ON
クラフト LINE