玄関や窓のリフォームをお考えの方にお伝えしたいことがあります。リフォームではマンションより一戸建てのほうが、理想的なプランを実行しやすい、ということです。
その一例が、窓や玄関です。だからと言って、必ずしもマンションは一戸建てよりもリフォームプランが限定されてしまう、ということはありませんのでご安心ください。大切なのは、お施主さまが「なぜそうしたいのか」という真意をリフォーム会社が理解すること。これさえできれば、マンションでご希望のリフォームが不可能だったとしても、窓や玄関を一新したのと同じくらい素敵な空間をつくることができます。
マンションと一戸建てでは、リフォームでできることが違う!マンションでの玄関と窓をリフォームする場合
たとえば、リフォームで玄関や窓の移動をご希望される方は少なくありません。
「正面にビルが建って、玄関が暗いのよ」
「暗いから、南側にもう1つ窓が欲しいわ」
など、ご家庭ごとに理由はさまざまです。
マンションはそれぞれのマンションごとに管理規約があり、それに準じてリフォームしなければならない決まりがあります。さらに、玄関や窓はマンションの共有スペースとなっているため、よっぽどのことがない限りは、交換したり、動かすことができません。”よっぽどのこと”というのは、ご自身やご親族がオーナーだったりする場合です。それ以外は、どれだけオーナーさんや管理組合にかけあっても「ダメです」と跳ね返されることがほとんどでしょう。残念ですが。
一戸建ての、玄関と窓をリフォームする場合
一戸建ては、玄関でも窓でもドアやサッシごと交換したり、大きくしたり、移動したりとお好きなようにリフォームできるケースがほとんどです。ただし、一戸建てにも注意点があります。それは、建物の重さを支えている耐力壁に、玄関ドアや窓を移動するときは、構造計算を行い、その結果にもとづいた構造補強工事をしなければ危険、ということです。
さらに防火地域と準防火地域では、防火性基準を満たした玄関ドアの使用が定められています。実際のところ、これを気にせず施主に言われるがままにリフォームしてしまうリフォーム会社もあるようですが、絶対にやめてください。これでは違法建築となり、せっかくリフォームしたお住まいの資産価値が下がります。きっと後から後悔します。
きちんと建築知識のある設計士に依頼しましょう。
たとえできなくても、解決策はある
マンションにお住まいの方は、「どうせ希望どおりにできないのね」と諦めないでください。「なんのために動かしたいのか」ということをリフォーム会社に伝えることで、解決できたケースも多々あります。
たとえば、マンションだけど「玄関に窓がほしい」と熱望していた方がいました。よくよく話を聞いてみると、その真意は「もっと明るくしたい」ということ。それを聞いた設計士はすぐさま、「リビングの光が届くように間仕切り壁をガラスに変えましょう」と提案。それを聞いたお施主さんは「窓なんていらないじゃないですか。ありがとう!」と手を目からウロコのご様子だったそうです。
ほかにも、白いタイルを貼ったり、視線を通すなど、設計士に努力とアイデアとお客さまに対する愛情があれば、玄関のお悩みを解決できるかもしれません。そんな設計士に出会えることを祈っています。
まとめ
一戸建てだから動かせる、マンションだから動かせない、と考えるのではなく、なぜ、玄関と窓を動かしたいのか? その理由をリフォーム会社に伝えましょう。玄関や窓を動かすよりもずっと、素晴らしいプランが生まれる可能性もあります。もちろん、担当者がその真意を理解できるかということも重要です熱心に話を聞いてくれる担当者に巡り会うまで、あきらめずにたくさんの会社とコンタクトをとってみましょう。
そうすればかならず「この会社ならわかってくれる!」という出会いがあるはずです。