「超高級マンションの間取りってどうなってるんだろう? 」と思ったことはありますか?
東京では超高級マンションが人気です。人気物件だと、10億以上のマンションでも瞬間的に蒸発。その間取りやデザインが気になりますね。
今回は超高級マンションの間取りの魅力と、リノベーションでも再現できるか? ということを考えていきたいと思います。
(作成日2018.01.17 更新日2021.02.27)
高級マンションの間取り〈パークコート赤坂檜町ザ タワー〉
発売時に話題をさらった超高級マンション、〈パークコート赤坂檜町ザ タワー〉。
六本木ミッドタウンに隣接する44階建てのタワーマンション。デザイン監修は、日本を代表する建築家・隈研吾です。そのため〈パークコート赤坂檜町ザ タワー〉も高層ながらルーバーが施され、自然との共生を感じさせます。
超ハイグレードマンションですから、エントランスやロビーの高級感、コンシェルジュサービスの充実は言うまでもありません。しかし注目したいのは間取り。80~120m2の物件が中心で、それぞれの住戸はゆったりと、かつ効率的に仕切られています。
高級マンションの間取りの特徴とは?
〈超高級マンションの間取り3LDK〉眺めのよいLDK、ゆったりとした玄関と浴室
〈パークコート赤坂檜町ザ タワー〉の間取り、どうなっているのでしょうか?
たとえば、こちらはCタイプの間取りです。
128.08m2(3LDK+WIC+SIC+S)
・眺めがよい位置にリビング・ダイニング
・キッチンからの見通しがよい
・広々とした玄関ホール
・ムダな廊下がない
・収納充実(WIC、シューズインクローク)
・お風呂が広く、バスタブも大きい(浴槽の長さ1822mm!)
・トイレが2つ
・洗面は2ボウル
普通、マンションには窓がないため、玄関ホールが暗くなりがちです。しかし、こちらの玄関ホールは斜めにレイアウトされています。リビング入り口のドアの両サイドにはFIXガラスがあり、玄関にリビングの自然光が届きます。さらにはドアを開けた瞬間、扇状の窓の景色が一気にひろがるサプライズが。
ファーストインプレッションをきめる”玄関”を重視した間取り。さすが超高級マンションだな〜と思います。
リノベーションで超高級マンションの間取りにできるの?
高級マンションの間取りを見ていると、ちょっとした疑問がわいてきます。
リノベーションで高級マンションの間取りにできるのか? ということ。
広さや眺めはマンションそのもののポテンシャルに左右されますが、一般的なマンションでも十分、高級マンションのような間取りにできるのではないか。
実際に、リノベーション実例とともに見てみましょう。
〈高級マンションの間取り〉眺めがよく明るいリビング
新宿区のタワーマンションにお住まいのご夫婦。3LDKという細かく分かれた間取りは暗く窮屈。ゆとりのある1LDKにリノベーションしています。
となりの個室をオープンにし、天井高もアップ。これまで窓を遮っていた個室とリビングをつなげたことにより、パノラマ的な眺めをたのしめるようになりました。
寝室はゆるやかに間仕切りし、ワンルームのように開放的に。67㎡というコンパクトな住まいですが、奥まで視線がとおる伸びやかな見通しと、空間のつながりにより、高級マンションのような広がりを感じさせています。
〈超高級マンションの間取り〉見通しのよいLDK
高級マンションの間取りは、居心地のよさに最大限に配慮されています。
こちらは、海を望むタワーマンション。ただし残念なのが、キッチンが壁面を向いていることでした。
そこでリノベーションでオープンの対面式に変更することに。海や空の景色を感じながらのクッキング。生活感が出てしまう冷蔵庫は、壁で目隠ししています。オーブンもビルドインにし、家電製品やキッチン用品がリビングから見えないようにしています。
海のに浮かんでいるような素敵なキッチン。これぞ高級マンションという感じですね。
〈超高級マンションの間取り〉自然光が注ぐ玄関ホール
「玄関が暗い」というのは、マンションにお住まいの方からよく聞くお悩み。そこで活躍するのが〈ガラス〉です。
こちらのお住まいはもともとは玄関が暗く、昼でも照明が必要なほどでした。そこで、LDKの入り口をガラスのドアに変更。ドアのサイドにもFIXを入れています。リビングの明るい自然光が、ガラスを透して玄関ホールに届くようになりました。
床のつややかな白いタイルが自然光を拡散させ、より明るい雰囲気に。玄関の土間~ホール~リビングまで同じタイルを貼ることで、伸びやかさも生まれています。
ドアを開けると、高級マンションらしいゴージャスな空気に惹き込まれそうです。
〈超高級マンションの間取り〉ゆとりあるバスルーム
マンションではユニットバス(システムバス)が設置されているケースがほとんどです。「思いっきり広い浴槽につかりたい」「ゴージャスなバスルームにしたい」という方は、一般的なマンションだと満足できないのでは…。
こちらも、既存は一般的な四角いユニットバスでした。そこで、リノベーションで大きな丸いバスタブを設置。洗面室との間は、FIXガラスとガラスドアで間仕切りしました。
スペースの広さはこれまでと同じですが、ガラスによって視線が抜け、実際よりも広く感じられるように。高級マンションというよりも、”高級ホテル”といった趣のあるリュクスなバスルームとなっています。
〈超高級マンションの間取り〉ラグジュアリーなWIC
たいていの高級マンションには設けられているウォークインクローゼット(WIC)。しかし、デザイン性よりも機能性が重視されていることがほとんど。あくまで“収納”という位置づけですね。
こちらはリノベーションで設けたWICの事例です。イメージはお施主さまのお好きなアパレルショップ。中央にアイランドカウンターは、服を広げてコーディネートしたり、畳んだり。引き出しにはネクタイやハンカチを入れることができます。お持ちのネクタイの本数までしっかりと聞いて、”どこに何をしまうか”を考えながら計画。
寝室~洗面室~WICはひとつながりで、朝の身支度もスムーズです。服を選ぶのがたのしくなるような、高級マンションさながらのWIC。リノベーションだからこそ実現できました。
まとめ
高級マンションの間取りについてご紹介しましたが、いかがでしょうか。
リノベーションでも高級マンションと変わらない間取り・デザインにできます(広さの問題もあるため、できる・できないはありますが)
ただし、こだわればこだわるほどコストもかかるし、スペースも足りなくなってしまいます。
「リビングは思いっきり広く、寝室はミニマムでいい」
「お風呂が好きだから広くしたい。そのぶん、洗面室と一緒でいい」
など、全体のバランスを考えながら間取りを決めていくことが大切です。
予算内でマンションを買って、高級マンションのような間取りにリノベーションする。リノベーションがスタンダードになってきた今、こういった住まい方も増えてきています。
高級リノベーションのポイント、事例をご紹介しています。ゆとりのある間取り、上質な素材。お好きなホテルで暮らすような贅沢な暮らしをリノベーションで叶えます。