「スケルトンリフォーム」という言葉を聞くことがあります。
スケルトンリフォームとは、その言葉通りに建物を一旦スケルトン(骨組みだけ)の状態にし、間取りもデザインもゼロからプランニングしていくこと。
「わざわざスケルトンにする必要あるの?」「ただのリフォームじゃダメなの?」という方へ、スケルトンリフォームのスゴさを”わかりやすく”ご紹介します。
スケルトンリフォームと、ただのリフォームの違い
スケルトンリフォームは、スケルトンリノベーション、大規模リノベーションと言われることもあります。繰り返しになりますが、スケルトンリフォームとは柱や梁だけに解体し、間取り・内装・設備をすべて変えて、まったく新しいコンセプトの住まいにすること。
ごくたまに「リノベーション=スケルトンリフォームでは?」という方がいますが、この2つは違います。床・壁・天井の仕上げ材を交換しただけでもリノベーションと言いますが、柱や梁だけに解体しなくてもできる工事のため、スケルトンリフォームとは言いません。
スケルトンリフォームは一般的なリフォームに比べて、規模が大きな工事になるリフォームと考えてよいでしょう。
〈リフォーム〉
・キッチンやバスルームの交換のみ
・フローリング、クロスなど仕上げの交換のみ
・ちょっとした間取り変更のみ
・構造躯体や基礎の補強はやらない
〈スケルトンリフォーム〉
・床、壁、天井を全て解体する
・間取りを大きく変える
・躯体配管の劣化を見直す
・性能を見直す
・リノベーションと同じ意味で使われることも
住まいがそれほど古くなかったり、間取りが気に入っている場合は普通のリフォームでよいでしょう。築年数が古かったり、間取りを大きく変えたい場合は、間違いなくスケルトンリフォームがおすすめです。
では、スケルトンリフォームでは何ができるのでしょうか? マンションと戸建て、それぞれのケースでご説明していきます。
スケルトンリフォーム、マンションでできること
間取り変更や水回りの移動がスムーズ
マンションリフォームで、大幅な間取り変更、水回りの移動をするなら”スケルトンリフォーム”になります。リフォーム会社に「スケルトンリフォームにしてください」とわざわざ言わなくても、勝手にスケルトンリフォームになるので安心してください。
キッチンを窓側に移動する、いくつも壁を取り払ってリビング・ダイニングを広くする、天井をコンクリートあらわしにしてラフな雰囲気に…。どれもこれも、スケルトンリフォームでなければできないことです。
ときどき小さなリフォームを繰り返す方もいますが、これほど不経済なことはありません。キッチン交換にともない、床だけでなく壁まで開口しなければならなかったり、工事予定のない場所の床を開けたり。築年数が15年以上で設備の交換時であれば、一気にスケルトンリフォームしたほうがムダなコストがかかりません。
スケルトンリフォーム、戸建てでできること
耐震性、断熱性、防水の見直しで性能アップ
戸建てのフルリフォームは、間取り変更や水回りの移動がスムーズ。二世帯住宅への変更も可能です。ただし築年数の古い戸建ては、基礎や柱、梁といった見えない部分が劣化していることも。耐震性が下がる原因になるため、リフォーム時にしっかりとチェックする必要があります。
むしろ、間取り変更よりもこちらを重視すべきと言ってもいいくらいです。
なぜなら、このように梁が腐って梁の役割を果たしていなかったり…
雨漏りでコンクリートが傷んでいたり…
これでは耐震性も著しく低下します。何も知らずにこのまま暮らし続けると思うと、気が気じゃないですよね。
ここで有効なのが、スケルトンリフォームです。
戸建てのスケルトンリフォームは、まず躯体の状態を目視でしっかりとチェックします。普段は見えない床下~壁裏~天井裏まで把握できるため、問題があれば基礎、柱や梁を補強し、耐震性を高めます。
また「うちは寒いな〜」と思っていたら、断熱材が全く入っていなかったり、雨漏りが原因で腐っているということも。ちょっと信じられないかもしれませんが、古い家に多いです。この場合は断熱材を増し吹きしたり、防水を遣り替えたりします。
スケルトンリフォームは、住まいの抱えている問題を抜本的に見直す方法とも言えます。
スケルトンリフォームで家がどこまで変わる?
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